症状や生活に合わせた
適切な歯周病治療
歯周病は歯周ポケットの中でプラーク(歯垢)中の歯周病菌が異常に増殖し、歯肉や歯を支える顎の骨などの組織に炎症を起す慢性感染症です。糖尿病と同じく自覚症状のない状態で進行し、歯肉が腫れる、出血する,膿が出る、そしてグラグラするなどの症状を伴い、放置すればやがて抜けるような状態になります。
「糖尿病,動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、誤嚥性肺炎、認知症、早産」。このような全身的な病気と歯周病が密接に関連していることは明らかになっています。口から直接気管に入れば誤嚥性肺炎に、歯周ポケット内血管から歯周病菌自体が入り込み全身に運ばれると命に係わる上記疾病を引き起こす一因でもあります。
歯周病の原因となる
プラーク(歯垢)を
取り除きましょう
(プラークコントロール)
日本人が歯を失う原因の第1位とされる歯周病は、プラークが原因です。つまり、これを除去することが肝要です。プラークは柔らかいですが、非水溶性ですのでうがいや洗口液だけでは取れません。基本的には機械的清掃・適切なブラッシングが求められます。まずはブラッシング方法の確認と指導がスタートです。「磨いていると磨けている」のは異なるので、当院が丁寧に指導させていただきます。
歯科衛生士と二人三脚で歯周病から守りましょう
歯周病は生活習慣病なので、歯肉溝から上部は患者さま自身によるブラッシングを中心としたセルフケアが毎日必須となります。目に見えない歯周ポケット内と歯根面に関しての治療・ケアは当院3名のベテラン歯科衛生士が歯石除去などにあたり、患者さまとの二人三脚の共同治療を行います。
その後必要があれば歯周外科を行い、安定後はメインテナンス治療・定期的な観察、クリーニング、歯石除去,噛み合わせ調整などに移行します。
抜歯が必要なこともあります
可及的に歯の保存治療をすることは当然ですが、ぐらぐらと動揺が強い(支えるあごの骨が高度に吸収)、保存的価値のない親しらず、転移歯などは残すのではなく抜くことが治療として必要なこともあります。それは歯そのものが感染源であり、抜くことであごの骨の吸収が止まり、歯周病菌の侵入がなくなり、生体側が回復するからです。他の臓器でも除去(摘出)手術をして命を守ることと同じとお考えください。もちろん抜いた後の治療については、色々な方法をお伝えいたします。
夫婦で来院される患者さまの一症例
ご主人さまは一本も歯がなく、当院で製作した総入れ歯ですが好きなステーキなどなんでも美味しそうに食べています。奥さまは「私は虫歯もなく、すべて自分の歯がそろっているのに食べるものが限定されます。」と困っていらっしゃいました。お口を拝見すると歯周病が原因で、歯が移動し噛み合わせが悪くなり、歯の動揺もあります。
このような場合、ご主人さまは既に総義歯にて健康的な生活が送られているので、義歯の定期的な点検、調整程度の治療となります。奥さまの場合、お口の状態、全身の健康状態、要望、治療期間、予算などさまざまな要因を考慮した治療が必要となります。
歯周病治療だけで済む場合もあれば、自分の歯を被せ物にして連結固定にする場合、一部の歯を抜いて、ブリッジ、部分義歯、インプラントにする場合、残った歯の頭はなくし、その歯根の上に義歯(残根上義歯・オーバーデンチャー)を作る場合など色々なことが考えられます。
歯科医師の総合的な診断力、治療技術、人間力と経験が要求され、義歯や被せ物などの技工物には、歯科技工士の高度な技量も必要となります。
歯周病の段階に
あわせて治療する
健康な歯
症状 |
歯ぐきは引き締まっていて歯周ポケットが浅く、コーラルピンクの健康的な色をしています。適度な弾力があり、ブラッシングしても出血することはありません。 |
軽度歯肉炎
症状 |
歯ぐきは引き締まっていますが、健康な状態より歯周ポケットが深くなります。歯ぐきに赤みがあり、ブラッシング時に出血することがあります。また、歯が浮いたような感じがしたり、かゆみを感じたりします。 |
中等度歯肉炎
症状 |
炎症が進んで、歯ぐきが赤く腫れて痛むことがあります。また、ブラッシング時だけでなく、通常時でも歯ぐきから出血・膿が出ることがあります。冷たい物を食べると歯がしみたり、口臭が気になったりしてきます。 |
重度歯肉炎
症状 |
歯ぐきに弾力がなく、触るとブヨブヨして血や膿が出てきます。歯がグラグラし、食べ物が噛みにくくなります。口臭もかなり強くなり、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。 |
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歯が抜けたら
噛む機能を補いましょう
入れ歯治療について
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新白岡にある駐車場完備の歯医者
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